これは1925年に刊行された「 Grundlegendes zur Erweiterung der Heilkunst Nach geisteswissenschaftlichen Erkenntnissen 」を元にしたお話です。
ITA WEGMANN (イタ・ヴェーグマン)という方との共著で、おそらく、日本では刊行されていません。
いつも書いていますが、これから書くことは私の独自の解釈であって原文を日本語に訳したものではありません。
今回は「人体内におけるタンパク質の働きと糖尿病」のお話です。
しつこいようですが、これから書くことは、上記の著作に書かれていたことに対する、私の独自の解釈であり、病気の治療を保証するものではありません。
人間の身体は単に外界から受け取った物質に反応するだけではなく、自分自身の内側から活動の原動力を生み出す存在です。外から取り入れたものは、そのまま働くのではなく、身体の内的活動を引き起こす「きっかけ」になるか、あるいは身体の内的活動と区別がつかない形にまで変化してはじめて意味を持ちます。
人間に必要な食物には、例えば炭水化物があります。炭水化物はその成分をほとんどデンプンで構成されています。デンプンは植物においてその性質を発揮する物質であり、植物体内で存在するのと同じ状態で人体に入ってきます。その時点では、それはまだ「外来のもの」、つまり人体にとっては異質な存在であり、そのままでは人間の活動に直接関与することは出来ません。肝臓でデンプン様物質(グリコーゲン)として発現するものは、植物デンプンとは異なります。植物デンプンは口腔内でプチアリンという酵素によって分解され、最終的にブドウ糖へと変化します。そのようにして植物デンプンは、人間の身体の活動と同質の働きを引き起こす物質へと変換されるのです。
同様に、たんぱく質や脂肪もそのままでは利用できません。たんぱく質は胃でペプシンによって分解され、身体の活動と調和する形になります。一方、脂肪は膵臓の働きによってグリセリンや脂肪酸に分解されて、身体の中で意味を持つようになります。
注目すべきは「糖」という物質です。デンプンから糖への変換は消化過程全体を通して起こります。そして、糖は単なる栄養素ではなく、人間の自我組織と深く関係しています。口の中で甘さを感じるとき、それは単なる感覚ではなく、自我の活動が明確に現れている状態です。しかし、胃の中でデンプンが糖に変わる場合、この甘さは意識されません。つまり、無意識の領域でのアストラル体の活動により、自我組織が活性化します。このように、自我組織にとって糖は非常に重要な物質です。糖があるところに自我組織があり、糖が発生するところに自我組織が発生します。
血液中にも糖分は存在します。糖分を含む血液が体中を循環するにつれ、自我組織も運ばれます。この自我機構は、人体のあらゆる場所でバランスを保っています。
糖尿病においては、自我組織の弱まりにより、本来糖に対して果たすべき働きが十分に行えなくなります。その結果、糖が適切に処理されず、尿中に排出されるという現象が起こります。これは単なる代謝異常ではなく、自我組織の働きの低下として理解されます。
健康な人の場合、尿中に糖が排出されるのは、糖として過剰に摂取した場合か、または、アルコールを過剰に摂取した場合のみです。アルコールは代謝されずに直接体内のプロセスに取り込まれます。アルコールが自我の代わりに働くので、本来自我が消費するはずだった糖が余り、排出されることになります。
自我の働きが弱まる要因として考えられるのは、過度の精神的・知的負担です。継続的な緊張や過度な思考活動は、自我の働きを身体から引き離してしまいます。また、遺伝的要因も、自我が適切に関与することを妨げる可能性があります。
人間の脳内では精神活動と感情活動が並行して行われるプロセスとして存在しています。しかし、この活動が速すぎたり遅すぎたりすることで、この並行性から外れてしまいます。そして、ある意味で神経系が独立して思考している状態になります。しかし、これは神経系が睡眠中にのみ行うべき活動です。
糖尿病患者では、生体の深部における一種の睡眠状態が覚醒状態と並行しています。そのため、糖尿病の進行に伴い、神経組織の変性が起こります。これは自我機能の障害の結果です。
糖尿病患者に見られるもう一つの症状は、腫物の形成です。腫れ物はエーテル活動領域の過剰から生じます。自我組織は、本来活動すべき場所で機能不全に陥ります。アストラル活動は、そのような場所では自我組織と調和した力しか発揮できないため、エーテル活動が活発になり、腫れ物として現れます。
このように見てくると、糖尿病の治療は単に血糖値を下げることではなく、「自我組織を強化すること」が本質的な課題であるといえます。
つまり、人間を単なる物質的存在としてではなく、肉体・エーテル体・アストラル体・自我という多層的な存在として捉え、そのバランスを回復させることが重要なのです。
今回はここまでです。